Mavens of London様からの寄稿です。
タブレット、ノートPCなどを携帯するようになり、ポンと湧いたアイデアや、とっさに記憶したいことを、それらのデバイスに書き留めようとする人も多いことだろう。
しかし、
PCのノートパッドやワードに書き留めてもどこに保存したか忘れてしまうし、というようなジレンマも。デスクトップにノートが散らかってもイライラするし、フォルダの奥深くに深く沈み込んでしまえば、もはや二度と発見できないかも知れない。
PCはメモ帳として使うには広大過ぎるか...と思っていた矢先、PCをメモ帳として最適化してくれるようなアイデアに出会った。

ひとつは「すべてを記憶する」というキャッチフレーズが頼もしい
Evernoteという記録用クラウドサービス。

もうひとつは
Googleアカウントを記録媒体化するというユニークなアイデア。
・Webリンクや断片的なメモに
Google+
・長めの文章に
Google Docs
・文書や画像などの保存に
Google Drive
…を駆使するという訳だ。
そもそもメモ帳として使うならば、それ専用に設計されたEvernoteを使えばいいのでは、という意見ももっともだが、筆者のようにGmailの利用者としてはGoogleで済んでしまえば楽でいいのに、という希望もあり、今回ふたつのサービスを比べるに至った。
では、いくつかのポイントに絞って、ふたつのサービスを見ていこう。
1. Webリンクの保存
EvernoteにはWeb Clipperという機能があり、ウェブサイトのクリッピングを作り、ノートとして保存できる。URLも勝手に保存してくれるので再度訪れることができ便利だ。
Googleをメモ帳化するには少しトリッキーな操作が必要だ。
Google+のサークル設定を活用し自分とのみ投稿をシェアする何とも妙を得た
「ひとりG+」(この画期的なアイデアは「iphone女史」というサイトで紹介されている。
http://www.iphone-girl.jp/iphone-tips/150191.html)
Gmail画面からも投稿可能だ。
2. 編集機能
編集機能においては、
EvernoteのノートとGoogle Docはほぼ同じレベル。
Google Docsのほうが文書編集に特化しているだけあって
ややWordに近いか、という程度。
3. 検索
Evernoteのすごいところは、テキストの検索だけでなく、
画像の中のテキストまで検出してくれること。名刺やレシートの写真を撮って画像をノートに投げ込んでおくなど活用すれば、もはやデータ入力が必要なくなるかもしれない。また、タグ機能があるので、ノート作成する時にタグ付けしておけば、検索も簡単になる。
この点がEvernoteがGoogleに差を付けるところではあるが、そこはGoogleである。数ヶ月後にはしれっと文字検出機能が追加されているかも知れないので気が抜けない。
4. オフライン作業
Evernoteはクラウドサービスなので
オフライン時に作業してもオンライン環境になった時に自動的にデータがアップデートされる。
一方Google Driveは、Google Chromeをダウンロードすれば
オフライン状態でも文書にアクセスし編集可能。
もちろん両サービスともオンライン環境ならば、どのPCからでも自分のアカウントにログインし、保存したデータを編集可能。
5. アウトプット
Evernoteはどちらかと言えばインプット向き。ワードファイルなど様々な形式のデータをEvernoteにインポートすることができるが、ワード形式でのエクスポートはできない。
かたやGoogle Docsはワード形式、PDF形式、リッチテキスト形式と他のアプリケーションと連携し易い。
6. シェア
Evernoteにはシェアボタンがあり、ノートのコンテンツをFacebookやTwitterに簡単に投稿できる。Google+がシェアに特化しているのは言うまでもない...。
7. 容量
Evernoteは1ヶ月にアップロードできる容量は60MBまでだが、上限はない。Google Driveは5GBまで。
まとめ
メモ帳としての機能面では、もともと多種多様なコンテンツを入れられるように設計されたEvernoteに軍配が上がるか。
しかしながらEvernoteユーザーにも、
自由度が高いために色々と投げ込み過ぎて中身がぐちゃぐちゃ、という悩みがあるようだ。整理整頓が苦手な人は構成がシンプルなGoogle+、 Google Drive、Google Docsを併用するのが妥当だろうか。
よって、ある程度テーマが決まっているリサーチ、ビジネス、またはちょっとした備忘録として使うにはGoogle、より広い範囲でのライフログ的な使い方ならばEvernoteを使い倒すというチョイスになりそうだ。
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